これからはじめる投資信託・基本のキホン

知らなきゃ損するシリーズ/ 日興フロッギー編集部

社会人になったので社会勉強として投資を始めてみたい。将来、年金がもらえるか不安なので自分で老後資金を準備したい。退職金を運用したい……など、投資をはじめるきっかけは様々ではないかと思います。でも、いきなり株を買うのはハードルが高い。そういうひとにまずおすすめしたいのは、投資信託です。株式投資に比べて、少額からはじめることができるので、初心者でも安心。投資信託の基本のキホンをやさしく解説します。

投資信託は1万円程度から始められる!

投資といえば、まず株式投資を思い浮かべるひとも多いのではないかと思います。でも株式投資には、それなりにまとまった資金が必要になりますし、また、個別企業の株価は、決算や外部の状況で、大きな変動が起こりやすいのも事実です。
少ない資金だったり、まずは試しに始めたいということであれば、投資信託がオススメです。投資信託とは、多くの投資家から集めたお金を、ひとつの大きな資金としてまとめて、投資の専門家が株式や債券などへ幅広く分散投資をしてくれる商品です。1万円から投資を開始できますし、インデックスファンドなどのように、分散効果が高いものを購入すれば、変動リスクも抑えることができます。

投資信託を購入するにあたって、まず知っておきたいのは、手数料についてです。購入時や保有期間、解約時など、さまざまなタイミングで、さまざまな手数料がかかります。

shiranakya07_graph01

「購入時手数料」は、購入時にかかる費用です。0〜3.5%くらいまでの数字で、購入金額に応じてかかります。ゼロの商品も多く出ていて、そういうものは「ノーロード」とも呼ばれます。
「運用管理費用」は、保有期間にかかる費用です。たとえば運用管理費用1%の商品を1年間持つと、保有金額の1%が保有額から差し引かれます。
「解約手数料」や「信託財産留保額」は、解約時にかかる費用です。解約した金額に応じて、所定のパーセンテージのお金が差し引かれます。

当然ですが、同じ対象に投資する商品であれば、手数料が安ければ安いほど投資効率はあがります。こうした手数料のしくみを理解して、適切に商品選びをすることが大事です。

長期保有ならインデックスファンドが効果的

投資信託は種類もたくさんありますし、投資の目的も人によってそれぞれですが、ここでは毎月、一定額を積み立て、長期保有して資産形成をしたいと仮定して話をすすめます。

長期保有をすることを前提に投資信託を選ぶとなると、やはりいちばん意識したいのは、手数料などを合計した総コストです。長期で保有すると複利でもうけが膨らむことが期待できるわけですが、コストのマイナス効果も同様に複利で効いてきます。

たとえば、初心者にまずおすすめしたいのは、低コストなインデックスファンドです。インデックスファンドというのは、投資信託の種類のことで、日経平均やダウ平均のような株価指数(インデックス)と同じ値動きを目指している投資信託です。

コスト以外にインデックスファンドのいいところは、手軽にリスクを抑えた分散投資ができることです。たとえば、世界や日本の成長を享受したいならば、全世界の株式の成長に連動した指数(MSCIコクサイなど)や、主要な日本株に連動した指数(TOPIXなど)に連動した投資信託を購入するといいでしょう。

世界全体に投資しておけば、どこかの国の調子が悪くても、どこかの国が伸びてリスクが分散できますし、これまで長期的には世界経済は成長し続けているため、これからも世界全体が伸びると思えるのならば、投資するといいわけです。

shiranakya07_graph02

出典:IMF

上のグラフは、世界と日本の経済成長率の推移です。2020年までの予測も表示されていますが、日本の成長率が低い水準で推移しているのに対して、世界全体ではゆるやかに成長を続けているのが見てとれます。投資信託をうまく使えば、多くの国の経済成長の果実を手にすることができます。

投資信託の場合は、銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経費等をご負担いただく場合があります。また、価格の変動等による損失を生じるおそれがあります。投資の際には目論見書をよくお読みください。